「奈良に旨いもの無し」なんて言葉があるが、奈良県民としては「ラーメン」とトンカツ屋の「まるかつ」は有名で普通に旨いのでオススメだ
そんな「まるかつ」がこの度NHKのドキュメンタリーになったそうなので、現地レポと合わせて紹介していくズイ!
目次ズイ₍₍(ง˘ω˘)ว⁾⁾ズイ
4月27日放送のNHK「逆転人生」に奈良県のとんかつ屋【まるかつ】が出演!
2020年4月27日に放送されるNHK番組「逆転人生」にて、奈良県奈良市神殿(こどの)町にあるとんかつ屋さん「まるかつ」が出演!
同じ奈良県民として私もよく行くお店がNHKに取り上げられという快挙である!
そのタイトルは「SNSがつないだ とんかつ店の奇跡」となっており、番組のあらすじは
奈良でとんかつ店を営む金子友則さん。店の立地に悪条件が重なったことで、客がまったく入らず、借金5千万円を抱えて閉店のピンチに追い込まれた。
そのとき逆転のきっかけとなったのがSNS。金子さんのある「つぶやき」が人々の共感を呼び、全国から客が来るようになったのだ。小さな店の小さな思いは、なぜ大きく広がったのか。
その意外な真相にSNS達人の山里・井上・ウイカもビックリ!困難を乗り越えるヒントが満載です。(NHKより引用)
となっており、どん底だったまるかつがSNSをきっかけに逆転していくというもの
番組自体は見逃してもNHKオンデマンド(月990円)で視聴可能、また「U-NEXT」でも配信されておりこちらは30日無料期間があるので実質無料
今回は珍しく真面目な視点から飲食業、特に個人店舗はSNSで飛躍する可能性があるということを見ていくズイ!
立地は悪く、遠目にはチェーン店にも見えてしまう「まるかつ」
まるかつに一度でも訪れた人なら分かるかもしれないが、お世辞にも立地がいいとは言えない店舗である
奈良県は奈良のくせに道が混む(特に通勤時間帯)そのうえ片側1車線しかない道路に面しているため逆方向からだとかなり入店しづらいのだ…
(コロナの影響か道は空いていたが、普段は夕方になると混みやすい)
また秀逸すぎるロゴ看板のせいか、まるかつを知らない人にはチェーン店だと思われやすいようで…
「チェーン店ではありません」というのぼりを立てたりと気を使っている模様(遊び心が伝わってくる)
といった具合で”まるかつを”一切知らない人からするとどうしても魅力に欠けてしまうのかもしれない…
どれだけ「良い物」でも知ってもらわなければ成り立たない、SNSという起爆剤
(迷った時のミックス定食、味ボリューム共に最高なのだ)
そんな条件下で営業していたまるかつ、すぐ隣には和食チェーン店もあり経営はどんどん悪化…
厳選した素材を使用した料理もなかなか報われない…そんな日々の状況を一変させたのがSNS「Twitter」によるつぶやき
2018年5月に金子店長がTwitterに投稿したつぶやき「無料食堂」のお知らせが大反響を呼んだ
まるかつ無料食堂、本日よりコソッと開店(アホな店長がまた何か始めましたので見てやってください) pic.twitter.com/z0Rh2RLFWj
— とんかつ店まるかつ@奈良 (@marukatsunara) May 4, 2018
賛否両論はあったものの、7万件を超える「いいね」で奈良市にある小さなお店の存在は一瞬にして広まった(奈良市の人口でも約35万人)
また無料食堂に乗せた店長の思いに共感を寄せる人も多く、その人柄が知れることによってまるかつを食べに遠方から来店する人も増加!
その結果”SNSを見て来店したお客さんが料理の良さをSNSに投稿→さらに広まるという好循環が生み出された”
厳選した食材と店長の腕で作られるとんかつに多くの人が魅了されるようになったのである
その後もTwitter上で話題になったのがこの写真、エビフライの中身が大きくなったことを気づいて欲しい店長の取り組みはSNS上でのまるかつ人気をさらに加速させた
営業やモノづくりに携わる人は聞いたことがあるかもしれないが
「良い物であっても広まらなければ売れない、広めたとしても良い物でなければ続かない」
という言葉、どれだけ良い物であっても立地などの条件で知られる機会が少なければ客は少なくなってしまう…
その苦境を打破するきっかけになったのはSNSという誰でも無料で使える現代の発信ツールだったのだ
「SNS・人柄・商品」3つが揃ったからこその結果、SNSには危険もある
今回のまるかつ復活劇を見てSNSで発信する店舗が増えるかもしれないが、単にSNSで発信すれば良いというものでもなく、場合によっては店に不都合な情報が拡散されてしまう危険性もあるので要注意
まるかつのケースで見れば「店長の人柄」「料理の質」という二つの武器があったにも関わらず、立地条件などの要素で集客面に難があり
その弱点ををひっくり返すきっかけになったのがSNSというツールだったということ
単にSNSで多くの人に興味を持ってもらったとしても「横柄な人柄」「質の悪い料理」であれば悪評は一気に広まり逆効果になる可能性も十分にあるのだ(そういった理由でつぶれた店も多々ある…)
無料で世界中の人に簡単に発信できるSNSというツールは使い方次第・本人次第で毒にも薬にもなるという事に注意しなければならない…
大手企業もSNSでの発信が増加、コロナ禍の今、個人店舗ほど発信力がカギになりそう
最近ではSNS上で大手企業がアカウントを作成し、PR活動や今まで知られてなかった商品の魅力などを発信するケースも増えている
特にTwitter上ではユーモアセンスが高い企業アカウントは人気が高く、その代表格としてはSHARPが上げられる
広報(Twitter)担当者のセンスの良さや気の利いたつぶやきが人気でフォロワー数は約80万人、当然広告効果は高く従来のような広告出稿とは違い自前のアカウントなので費用対効果は段違いに優れている
とはいえ企業の看板を背負っている以上、コンプライアンスや発言内容には細心の注意が必要(先日少し炎上していた)で、ネット・SNSリテラシーが重要といえる
まさに諸刃の剣ともいえるSNSだが、新型コロナウィルスの影響で多くの飲食店が苦境に立たされている現在、SNSの発信力を上手く利用できるかどうかがカギとなるのではないだろうか?
現状でも新型コロナウィルスの影響により売れ残ってしまった食材や商品などの通販はSNSを通じて拡散され無事完売多数というケースも多い
持ち帰り営業へ切り替えるも盛況
まるかつでは現在【持ち帰りのみの営業】としているがこちらもSNSでの発信や、持ち帰り注文時には「賄賂」と書かれたクーポン券入りの一封がもらえるなど、店長のユーモアが効いた取り組みが評判になっている
持ち帰り営業に切り替えた理由からも店長の人柄、愛される理由が分かる
くどいかもしれませんが、一時的に【お持ち帰り専門営業】に切り替えさせていただいた経緯です。誤解を招いたりご迷惑をおかけしないようにと、私の気持ちを書きましたので、ご一読いただけましたら助かります。 pic.twitter.com/Amg37FCKgv
— とんかつ店まるかつ@奈良 (@marukatsunara) April 2, 2020
今後もまるかつは地域だけでなく、SNSを通じて多くの人から愛されるお店として続いていくだろう
言い返せば「愛される理由」が初めにあったからこそSNSで多くの反響を呼んだのだろう
新型コロナウィルスが収まった際には揚げたてのまるかつを食べに行こうと思う!その時までがんばれまるかつ!